「マリス博士の奇想天外な人生」再び。

「マリス博士の奇想天外な人生」文庫版表紙読んで良かった本

またまた4ヶ月近くブログ更新を休んでしまった私ですが、みなさんお元気ですか?

マスクは個人の判断だとか ← 元々そうでしょ!

5類になりましたとか ← 分類いらないでしょ!

そんな感じでツッコミつつも、私は元気に過ごしています(*^-^*)。

久々の更新では、以前にも紹介した本のことを再び書きたいと思います。

マリス博士の奇想天外な人生

PCR法を開発しノーベル賞を受賞した「マリス博士の奇想天外な人生」
マリス博士はPCRをウイルス感染症の検査・診断に使うべきでないと言ってたとか言ってないとか、そんな重要な人がコロナ流行の直前に急死してしまったとか、そういう話を見聞きしてどうしても興味を惹かれて読んだ本、めちゃ面白かったです!

↑この記事を書いたのは2020年10月のこと。

一応繰り返すとキャリー・マリス博士とはこんな人なんだけど

キャリー・マリス - Wikipedia

キャリー・バンクス・マリス(Kary Banks Mullis, 1944年12月28日 – 2019年8月7日[1])は、アメリカ合衆国の生化学者。ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) 法の開発で知られ、その功績により、1993年にノーベル化学賞及び日本国際賞を受賞した。

Wikipedia キャリー・マリスより

巷で話題の検査、PCR法を開発したのってどんな人なの?という興味から、自伝である「マリス博士の奇想天外な人生」を図書館で借りて読んでみたらめちゃくちゃ面白かったんです。

スピリチュアル的な一面もあり、目に見えないものに対する姿勢も共感できるし、一方でとても現実主義なところもすごいし、とにかく面白かった!すごく共感したり、ハッと気づくことがあったりする良い本だった!

そんな思いがあって、2年半ほど経って一応コロナ騒ぎが落ち着こうという今、もう一回読みたいなと思ったんです。

また図書館で借りても良かったけど、ずっと手元に置いといて良いレベルの内容だったし、文庫版もあるわけだし、えーい買ってしまえ!とポチり。

そうして手元に届いた本を読み返して、またまたいろんな発見があったんです。

マリス博士の奇想天外な人生

PCR法を開発しノーベル賞を受賞した「マリス博士の奇想天外な人生」
マリス博士はPCRをウイルス感染症の検査・診断に使うべきでないと言ってたとか言ってないとか、そんな重要な人がコロナ流行の直前に急死してしまったとか、そういう話を見聞きしてどうしても興味を惹かれて読んだ本、めちゃ面白かったです!

前回の記事でも特に心に残った部分をピックアップしたんだけど、今回はまた違った所に意識が留まったんですよね。

エイズの真相

この本の18章「エイズの真相」の始めに「フランスのパスツール研究所のリュック・モンタニエ」という名前が出て、それはこの数年間のうちにそれなりに勉強してきた人なら誰もがおっ!?と思う、聞き覚えのある名前だと思います。

前回この本を読んだ時には特に気にも留めずにいた私も、今回はモンタニエ!と思いました。

1984年にこのモンタニエと、アメリカ国立衛生研究所のロバート・ギャロがそれぞれ独立して「レトロウイルスHIV、すなわちヒト免疫不全ウイルスこそがエイズの原因である」と発表したとき、マリス博士は科学的発見がまたひとつ増えたと感じただけだったそうです。

しかし後になって自身の仕事上の必要性からHIVがエイズの原因であるという根拠になる論文を引用しようとしたときに見つけることができず、

他の科学者たちに尋ねても「それは常識だから引用の必要はない」と言われたり、名前を挙げてくれたものを見てもそれはただのニュース記事であって科学論文じゃなかったり、家とか研究室にあるから後で送ってあげると言ったきり誰もその後連絡してくれなかったりと、要するにきちんと証明されたものが一切出てこなかったと。

あるときついに、モンタニエ博士自身にその根拠を尋ねる機会がきた。~中略~これは私が冷静にこの質問をする最後の機会になった。その返答でモンタニエ博士は次のように言った。「CDCレポートを見たらよいでしょう」

私は次のように言った。「読みました。けれど、それはHIVが確実にエイズの原因かどうかという問題に焦点を当てたものではありませんでしたよ」

結局、彼は私に同意した。きつねにつつまれたような気がするとともに、怒りがこみあげてきた。モンタニエですら知らないことを誰が知っているというのだろう。

その章では独自に同じことを発表したモンタニエとギャロの間になぜひと悶着あったかという解説や、HIVがエイズを引き起こすと証明した人はいまだかつて誰もいないこと、なのにそのことが事実という前提で多くの研究者や研究機関が登場して莫大なお金が投じられたこと、

レトロウイルスはどこにでもいて、私たちが無数のそれとともに生活していること、レトロウイルスが人間を死に至らしめる証拠はなにもないこと、HIVがどこにでも存在する普遍的で無害なウイルスであることが書かれています。

なのにHIV抗体検査で陽性になってしまったせいで、病気の兆候が全くない健康な若者が夢だった空軍を除隊になり、死の宣告までされてしまう…そんなことが書かれていました。

HIVはある日突然、熱帯雨林やハイチから出現したものではない。HIVはある日突然、ロバート・ギャロの手中に現れたのである。それは、彼が新しい経歴を必要とした時と一致している。

マリス博士の講演を阻止せよ

こういった事実を許せないマリス博士は、エイズ治療薬を主力商品として売り出している製薬会社のシンポジウムでこれらの問題に関して講演しようとします。

製薬会社が講演依頼をしてきた時にはPCRの話でもしてくれると思ったのでしょうか。後にマリス博士が何を話そうとしているのかわかって、開催のひと月前になってキャンセルしてきたと。そんな話が19章に書かれてました。

これに対してマリス博士は反撃し、結局は講演せずに6048ドルの小切手を受け取ることになったそうです。

科学をかたる人々

11章「科学をかたる人々」でも、オゾン破壊問題や地球温暖化、環境問題や食料問題などについて、

科学シンポジウムを企画し、マスコミに話題を提供することで、リッチなサラリーを受け取っている人種とはいったい何者なのだろうか。

~中略~

彼らは差しせまった問題があると騒ぎたて、それが国家事業によって防御しうると主張する。政治家がそれに向けて行動するように啓蒙を行う。

~中略~

毎年毎年、われわれを思い悩ませる課題を作り出す元凶が彼らである。しかし、彼らが作り出す課題はどれも絵空事にすぎないのだ。

等身大の科学を

5章「等身大の科学を」では

数学者たちも含めて、人間はある特殊な考え方にとらわれている。それはレベルが微小になればなるほど、より本質的な、より重要なことがそこにあるという考え方である。そして同時に、レベルが巨大になればなったで、そこにもまた別の重要さが隠されていると考える。ではいったい、物質の本質とはいったいなんなのか。今一度考えなおしてみる必要がある。

~中略~

微小な世界にこそ物事の本質があると、私たちが考え出したのはいつのことなのだろう。おそらく、それは今世紀、原子爆弾が開発されて以降のことではないだろうか。同時に私たちは、巨大科学にも意味があると考え出した。人間と等身大の現象はそれほど重要なものではないことにされてしまったのである。奇妙な話である。

やっぱり一度は読んでみて

これまでに抜粋して紹介した中でも、いろいろ思うことや気づいたことがある人がいると思います。私も何度読み返しても新しく気づくことがあるので、文庫版が手元に届いてからすでに3周読んでます。

文庫版のサーファーおじさん写真に合致する愉快な話もあれば、今紹介したような切れ味抜群のぶった斬り話も満載のこの本、図書館で借りるもよし、文庫版なら990円だし、ぜひ多くの人に読んでみて欲しいな♪

そんなわけで、久しぶりの更新記事をあなたに読んでもらえて嬉しいです♪
本当にありがとう(^人^)それではまた!

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